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正しい水やりについて ~なぜ水をやりすぎてはダメなの?~ |
毎日ちゃんと水やりしているのに、植物が枯れてしまった!ということはありませんか? 私は植物に毎日水をあげていたら、どんどん元気がなくなっていって、そのまま枯れさせてしまった 経験があります。 そこでよく調べたところ、なんと水やりは、たくさんあげすぎても駄目だということが分かりました。 このコラムでは、水やりについて の4つに分けて、の4つに分けて、それぞれ説明してきました! 今回は、 水やりの適切な量とは? の記事になります。 今まで、たくさんの話をしてきました。 コラム1~3のお話とも通じる話ですので、それぞれ簡単に振り返ってみましょう。 コラム01-1 水やりについて なぜ水をやりすぎてはダメなの?では、湿った状態と、乾燥した状態を、交互に繰り返す必要があるお話をしました。 コラム01-2 植物によって、必要な水分量は違う!では、植物の種類や季節、土質など、様々な要素で水やりの方法が変わるお話をしました。 コラム01-3 水やりのタイミングでは、季節によって変わる、水やりのタイミングについて具体的にお話をしました。 今回は、それ以外の要素について説明します。 上に挙げたほかに、水やりの適切な量を考えるうえで、大事な要素とは? それは.. 用意する土の量です。育てる植物の根に張る土の量によって、水やりの量が変わる のです。 具体的にどう変わるの? と思ったからは、是非読み進めてください! 1.地植えか鉢植えかで、水やりの適切な量は大きく変わる地植えと鉢植えの大きな違いって何でしょう? それは土の量が違うことです! 地植えの場合は、植物は地中深くまで根を張り巡らせて、土の深いところにある水を吸収することができます。 地植えの場合は、長雨がいったん降れば、土はなかなか乾ききりません。 雨が降った数日後にスコップで地面を掘ると、土がまだ湿っていることが分かるはずです。 地植えの場合は、乾燥によって枯れてしまうケースはよほどのことが無い限りないのです。 地中深くまで根付いたら、基本的に水やりはしなくてよいことがほとんどです。 もちろん、葉がしおれているなどの水切れのサインがある場合は、しっかり、たっぷり水やりしましょう。 特に夏場は乾きやすいので、注意しましょう。 このとき、少しだけ水をあげる程度では、地中深くまで伸びた根まで水が届きません。 水をあげるさいは、地下深くまで水が届くよう、しっかり、たっぷり水やりしましょう。 一方で、鉢植えは大きく異なります。 鉢植えの植物は、鉢の中にある土の量が限られているため、水分も限られた量しか保持できません。 水をたっぷりあげても、鉢の中の土はすぐに乾いてしまいます。 そのため、鉢植えの場合は、こまめな水やりが必要です。 土の表面が乾いたら、すぐに水やりすることを心がけましょう。 またそのさい、鉢底の穴から水が流れ出るくらい、たっぷり水やりするとよいでしょう。 土の中の酸素が一緒に押し出され、新しい酸素が土の中に入ってくれます。 ※植物と酸素の関係については コラム01-1 植物は根で呼吸している!参照 まとめ - 地植え
土はなかなか乾燥しないので、根付けば雨だけで大丈夫! あげるときは、しっかり、たっぷり、地下深くまで水を染み込ませよう。 - 鉢植え
土の量が限られるので、乾きやすい! 土の表面が乾いたら、すぐに水やりするようにしよう。 鉢底の穴から水が流れ出るくらい、たっぷり水を与えよう。
2.鉢のサイズ(土の量)によって、水やりの量を変えよう A.直径10cm、0.3リットルの土が入る鉢 B.直径30cm、8.4リットルの土が入る鉢
どちらが乾きやすいでしょうか? 1.と同じ理屈になりますが、答えは A です! 土の量がより少ないほうが、乾きやすいのです。 ハンカチとバスタオル、どちらが乾きやすいかを比べるのと似ていますね。 ※小さい鉢で植物を育てている場合は、こまめに土の表面を触って、乾燥しているかどうかをチェックしてください。 鉢を持ち上げて、乾いているときと、水がたっぷりはいったときの重さを確認しておくと、より正確に乾燥状態をチェックできます。
一方で、大きな鉢はその分土の容量が多いので、なかなか乾燥しません! 水やりをする際は、鉢のサイズに関わらず、鉢底の穴から水が流れ出るくらい、たっぷり与えましょう。 鉢が大きければ水をたくさん使いますので、ジョウロなどであげる際は、ちょっとしんどいかもしれません..! ですが重要なことなので、しっかりと水やりしましょう! まとめ - 小さな鉢
土の容量が少なく、すぐに乾燥するので、こまかいチェック&水やりが必要! - 大きな鉢
なかなか乾燥しないが、たっぷり水が必要!
ギモン:直径10cmの鉢から、直径30cmの鉢にいきなり植え替えたら、良く育つ?結論から言うと、直径10cmの鉢に入った苗を、いきなり直径30cmの大きな鉢で育てるようなことは、やめたほうが良いです。 植物の土は、湿った状態と、乾燥した状態を、交互に繰り返す必要がある (※コラム01-1 植物は根で呼吸している!参照) のですが、植物が小さいとその分根も小さく、大きな鉢の土中にある水分を吸収しきれません。 すると土が乾燥するまでに時間がかかり、土が乾燥する前に根が腐ってしまうのです。
よって、鉢のサイズは、植物の生長段階に合わせて、靴や服のように定期的に替えてあげる必要があります。 豆知識:室内か、屋外でも水やりの量は変わる室内と屋外の違いは大きく、 そのために水やりの量も変わります。
室内に植物を置くメリット・デメリットは、以下の通りです。
室内のメリット - 水やりが天気に左右されない
- 暑すぎる、寒すぎる気温から守られ、環境が一定なので、水やりの管理がしやすい
室内のデメリット - 風通しが悪いので、病気や害虫が発生しやすく、土が乾きにくい
- 日光が当たりにくいので、植物が弱りやすく、土が乾きにくい
- エアコンや暖房などによって室内の湿度が低く、葉が乾燥しやすい
ここで土が乾きにくいことがデメリットになっている理由は、 土が湿っている時間が長いと、それだけ 根が傷んでしまうからです。 詳しくは、 コラム01-1 水やりについて なぜ水をやりすぎてはダメなの?をお読みください。 逆に、 土が適度に乾く環境は、植物にとっては良い環境なのです。
一方、屋外に植物を置くメリット・デメリットは、 以下の通りです。
屋外メリット - 風通しが良いので、病気や害虫が発生しにくく、土が乾きやすい
- 日光がよく当たるので、植物が元気に育ち、土が乾きやすい
屋外のデメリット - 天気に左右されるので、臨機応変に水やりする必要がある
- 暑すぎる気温では乾燥しすぎて枯れやすくなるので、夏は朝夕の2回水やりをするなど、手間が増える
- 寒すぎると土の中で水が凍ったり、冷たい水で植物が弱るので冬は水やりの調節が難しい
植物の耐陰性(日陰に置いても元気な状態が保てるかどうか)にもよりますが、 室内、屋外のメリット・デメリットをよく考えて、置き場所を考えてみましょう。 また、室内の乾燥を防ぐために、観葉植物などでは葉に霧吹きで水を与える葉水をよく行います。
一方で屋外では、夏場の乾燥を防ぐ対策として、土を腐葉土やウッドチップ、ワラなどで覆うマルチングという方法があります。
こうしたケアによっても環境を調節できると知っておくことで、色々な選択肢をとることができます。
まとめ - 室内
土が乾燥しにくく、病気になりやすいので、土や苗の状態をよく観察して水やりしよう! - 屋外
天気や季節に左右されやすいので、水やりの回数が増えたり、水やりの量の調整が必要! いっぽう、風通しがよかったり、日光をよく浴びたりと良い環境で育てられるので、元気に育つ!
いかがでしたか? 4回にわけて、水やりのタイミングについてのお話をしました。 色々な角度から水やりについてお話をしましたが、これがより良いガーデニング生活に繋がったら、こんなに嬉しいことはありません。
しかしまだまだ、お話したい話題は尽きません! それだけ奥深いガーデニングの世界を、これからも一緒に歩んでいきましょう!
来週のコラムにもご期待ください!
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