大柄な姿に迫力があり、人気が高いエアプランツです。
管理のポイントはすべてのエアプランツに共通ですが水をやりすぎない事、カラカラに干からびさせない事です。
毎日状態を観察していると、水を欲しがっている状態がわかりますのでカラカラになる前に適量を霧吹きで与えてください。

着生の常緑性多年生草本で、主茎を伸ばさないタイプです。
草丈は普通で20～60cmになり、開花株ではその背丈は1mに達することがあります。
葉は60～90cm程の密集したロゼットを構成します。
葉身の部分は長さ15～75cm、幅はその基部で6cmほど、全体に幅の狭い三角形をなし、先端は次第に細まるか、或いは先端が尖ります。
また、葉は先端に向かって裏側に反り返り、波打ち、縁が上に曲がって葉の表側中央に溝を作り、またその縁は滑らかです。

キセログラフィカの中でも最も大きくなるこの品種は銀葉種で、この美しい葉の色はその表面を一面に覆う細かな鱗片のためです。
鱗片は丸っぽい形でその径は0.3～0.5mm程度で、花茎は直立し、高さは普通は20～40cm程です。
花茎苞は瓦状に並び、形は葉に近く、その葉状部は長さ30cm、幅1cmで表面には鱗片が密生します。
一次苞は赤く、表面には一面に鱗片があり、長さは花序より短いです。

花苞は長さ2～5cmで緑か黄色みを帯びた赤色をなし、瓦状に密接に重なります。
花は長さ6～8cmで淡いライラック色で細長い筒状をしています。
雄しべと雌しべは黄色く、花から抜き出ます。
種子には毛があり、風で散布されます。
開花はこの植物の生涯に一度だけ行われますが、その花は数ヶ月維持されます。

学名：Tillandsia xerographica
タイプ：パイナップル科チランジア属ハナアナナス類
※チランジアの科目等は諸説あり、ブロメリア科などと表記されている場合もありますが、弊社ではパイナップル科と捉えております。

■育て方

【置き場所】
高温多湿が苦手なので直射日光を避けて風通しの良い明るい場所が適しています。
ただし直射日光に当たると葉焼けを起こす可能性があるので30％～50％遮光した風通しの良い場所に置いておくと安心です。

【水やり】
チランジアはどの種類も共通して2～3時間濡れている状態がベストです。

・屋外
最低気温10℃以上の季節は湿度が低い時期は毎日、それ以外の時期は2～3日に一度のペースで、夕方～夜の涼しい時間帯に水やりを行ってください。
屋外は蒸れる心配がないので、水やり後に株を逆さまにする必要はありません。
午前中に雨が降った日は水やりをしなくて大丈夫です。
最低気温10℃以下の季節は週に一度のペースで午前中に水やりを行ってください。
夕方～夜の気温が下がる時間帯に水やりをしてしまうと、凍ってしまい最悪の場合枯れてしまいます。

・屋内
最低気温10℃以上の季節は2～3日に一度のペースで水やりをしてください。
水やり後に風通しの悪い場所に置いておくと蒸れてしまい、腐って枯れることがあるので株を逆さまにして置いておくか、風通りの良い場所に置いてください。
最低気温10℃以下の季節は耐寒性を上げるためと、徒長を防ぐために、週に一度のペースで午前中に水やりを行ってください。
夕方～夜の気温が下がる時間帯に水やりをしてしまうと、凍ってしまい最悪の場合枯れてしまいます。
冬に乾燥してきて部屋の湿度が極端に下がってきたら加湿器を使って過湿するか、霧吹きを使ってチランジアを置いてある場所付近の湿度を上げて下さい。

【水のやり方】
1.霧吹きやジョウロ等を使う(ミスティング)
一番オーソドックスなやり方になります。
霧吹きやジョウロなどを使ってチランジアに水やりをする方法です。
チランジアは主に葉から水分や養分を吸収するので、株全体が濡れるように水やりをし、風通りの良いところに置いて下さい。

2.ディッピング
バケツなどの容器に水を張り、チランジアを1～2分ほど漬けておく方法になります。
株全体を水の中に沈めるため、確実に株全体を濡らすことができます。

3.ソーキング
ディッピングの時間を長くした方法です。
ソーキングの時間は諸説ありますが、基本的に3～6時間程度で最長でも12時間以内に終わらせましょう。
長時間行うと呼吸が出来ずに腐ったり、水から上げたときに蒸れてしまうことがあります。
気温が10℃以下の季節には行わない方が無難です。

4.雨
初夏から秋にかけては雨に当てて水やりできます。
雨に当てることで株が長時間濡れている状態となり、屋外で通気性も良いため蒸れにくいです。
雨にあてるときは2～3時間程度にし、急に雨があがり直射日光に照らされないよう注意してください。

【冬場の栽培】
日本の冬はチランジアにとって厳しい環境です。
室内で加温・加湿し、できるだけ15℃程度の適温を保ち、週に2回程度水をやり続ける方法と、葉にダメージが出るギリギリまで乾燥させ、自生地の乾季に似た状況にする方法があります。
水を限界近くまで切ると樹液の濃度が上がり耐寒性があがり、成長が止まり休眠状態になります。
その場合、年が明けて気温が上がり始めたころに水やり回数を増やして目覚めさせてください。

【着生】
コルク、水苔、バークチップ、流木などに着生させると生育が安定します。
水苔やバークチップを使用する場合は、用土が劣化するので年に1回は植え替えをした方が良いでしょう。
植え替えは5月下旬～6月または10月頃が適期です。

【肥料】
与えなくても大丈夫ですが、施肥をした方が生長が早いです。
市販の液体肥料を1000倍以上に薄め、水やり3回に1回程度与えてください。
室温の低い時期は必要ありません。
希釈倍率が濃いと葉焼けなど障害が出ますのでご注意ください。
購入してすぐに肥料は与えない方が無難で、環境に慣れるまで2～3週間は水だけで良いでしょう。

【温度】
12℃以上の場所が適しています。
最低気温10℃、最高気温40℃までは耐えますが20℃～30℃が適温です。

【繁殖】
花が咲いたあと、株が発生します。
葉の枚数が 20～30 枚になったら親株の一部をつけて切り取ってください。

【病害虫他】
カイガラムシの発生が時折見られます。
カイガラムシ対応の薬剤を使用してください。

【トリコームとは】
チランジアの葉の表面にはトリコームと呼ばれる毛のようなものが生えています。
このトリコームは非常に重要な器官で、主に強い日光から身を守るため、水分を絡めとるためという役割があります。
実際に湿潤地に生えているチランジア程トリコームが少なく、乾燥地に生えているチランジア程トリコームが多く生えています。
乾燥地帯に生息するテクトラムに頻繁に水やりをすると、どんどんトリコームが剥げていきます。
逆に、テクトラムの水やりを温室内に打ち水をする程度にすると、真っ白で長く、非常に美しいトリコームが生えてきます。

【チランジアの根の役割と仕組み】
チンジアも発根します。ただし、チランジアの場合は一般的な植物とは根の役割が違います。
植物の多くは土に根を張っている地生植物ですが、チランジアは地面には根を張らずに樹皮や岩肌と言った場所に根を張る着生植物になります。
着生植物で有名なのは胡蝶蘭やカトレア、ビカクシダでしょうか。
いずれも樹皮などに着生している植物になります。
チランジアの根は蘭やビカクシダと違って水分や養分の吸収の為ではなく、あくまで着生するためにあります。
チランジアは根から接着剤のような物質を分泌することで樹皮などに着生しています。
そのため、ツルツルとした樹皮や物などには着生することが出来ません。

【お読みください】
造花ではありません。生きているエアープランツです。※商品の特性上、背丈・形・大きさ等、植物には個体差がありますが、同規格のものを送らせて頂いております。また、植物ですので多少の枯れ込みやキズ・折れ等がある場合もございます。予めご了承下さい。

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